囚われのパルマの記録

携帯ゲーム「囚われのパルマ」の感想を記録しています。

④パルマ/ハルト編 第三章「ハルトくんて本当に天然なんだよね?」

遂にこのパルマというゲーム自体のキーワードでもある「黄金の蜂」の情報が出てきました。
シーハイブ所有のこの孤島は、この「黄金の蜂」計画と繋がっているのですね。なのでハルトくん含め、ここに収容される人たちは皆この計画と何らかの関わりを持つことになります。
 
野生動物のようだったハルトくんですが、この章くらいから信じられないほど素直になります。二章くらいからだいぶガードが緩くなっていた感じですが、もう三章は別人かな?と思うくらい変わります。とは言ってもハルトくんの性格的に急に恋愛的に好かれるというよりは、人として好かれるというか、犬に猛烈に懐かれたというか、そんな感じなのですが。
ハルトくんは優しくて素直な人なので思ったことをストレートに言うのですが、これがなかなか破壊力あります。いかに普段我々が感情を言葉で表現していないか痛感させられます。思ったことをそのまま言うってこんなパワーがあるんだなぁと。正確に記憶している訳ではないのですがニュアンスを下記に記載します。
 
①そんなに怖がらなくても大丈夫だよ、と言う。
調査を進めるにつれ、危ない事実が色々明らかになってきて怯える主人公に、あの、めちゃくちゃ暗くて感じ悪かったハルトくんが、こう言って励ましてくれます!これは謎の感動というか達成感がありました。あのハルトくんが(涙)みたいな。不良が更生したみたいな。彼は優しい性格なので、これまでも人として最低限の心配はしてくれましたけど、この章くらいからはちゃんと個人的に心配したり励ましたりしてくれるようになるんです。これは嬉しいです。
 
②君の存在が自分の心の奥にあった氷を溶かしてくれた、と言う。
これ考えようによってはもう告白じゃないですか。というかプロポーズでも良いくらいのセリフじゃないですか?このレベルのセリフは以後、息を吐くような頻度で言ってきますから。これが天然だと言うのだから怖い、、天然だよね?まさかね?
人の心が見えることを自覚して、5,6歳頃から心を閉ざすようになったハルトくん。ですが過去に唯一心を許して遊ぶことができた女の子と主人公が似ていると言い出します。それで、信じてみても良いと思ったとのこと。理系なわりに相当ふわっとした理由で人を判断している気がしますが、まぁ本人が良いなら良いです。
 
③君が自分を信じてくれたから、自分はひとりではないと思えるようになった、と言う。
これももう告白で良い気がします。というか、これ言われて嫌な気分になる人いないよね。恋人に言われても、友人に言われても、仕事相手に言われてもみんな嬉しいよね。
記憶を取り戻すことに消極的だったハルトくんですが、側で励ましてくれる主人公や、まだ思い出せないけれど愛されていた実感のある両親のことを思い、施設から出ることに前向きになります。自分から逃げずに記憶と向き合いたいと。そのきっかけになったのが主人公だと言うわけです。ああ良い話。一周目で諸々状況知ってるこちらとしては、君は悪くない!悪いのは周りの大人だよ!とすぐにでもネタバレしてあげたくなる展開。
ハルトくんは自分は弱い、逃げてばかり、という発言をすごくするんですが、全然そんなこと無いんですよ実際のところ。というか自覚があるぶん、現実逃避せずに周りを見ているという訳で、芯は強い人です。アオイくんやチアキさんより全然強い人だと私は思います。
 
こんな感じで、一体どうしちゃったんだい!?というくらい素直になったハルトくん。
なんて言うのかな、この段階だと甘いけど恋愛って感じではまだ無いんですね。情愛って感じが個人的にはしていて。ハルトくんの言葉や優しさのベクトルは、全方位的なんです。落ち込んだ親友や子どもにかけても良い言葉というか。後半になると恋愛感情になるので、嫉妬とか独占欲とかも出てきます。それは決して悪いことではないし、それを嬉しく感じることも否定できないけど、私はこのくらいの段階のハルトくんがすごく好きでした。とにかく癒される。
 
甘いセリフとは一切関係ないのですが、私が本作で一番好きなハルトくんのセリフを下記に記載させて下さい。
「あのシミ動いてる、、、クモだ」
です。結構頻繁に言ってます。これ聞いたときすごい思ったよね、この子早く何とかしてあげないとヤバイ!と。