囚われのパルマの記録

携帯ゲーム「囚われのパルマ」の感想を記録しています。

⑥パルマ/ハルト編 第五章「ハルトくんはとりあえずお祓いに行ったほうがいい」

第五章では謎もほぼ解けてきます。
ハルトくんの失った仕事上の重要な記憶、幼少期の女の子の記憶、この2つが同時並行で明かされてゆきます。幼少期の記憶に関しては主人公も関わってますから、気になるところですね。ハルト編はこの主人公側の過去があるから面白いんですよね。これのおかげで君の過去とかどうでもいいし、とはならない。
 
仕事に関する重大な記憶というのは要するに、機密情報の持ち出しでした。とは言っても副作用てんこ盛りな新薬(※ほぼ麻薬)の開発に利用されていた上、副作用の件を口外しないように政木さんに脅されていて、可哀想ではありました。それで思いつめたハルトくんはデータをひとりで勝手に全消去!その時のショックか何かで記憶を失ってしまった様子。ここで普通の社会人なら思うよね。え、開発チームのメンバーとかに事前に相談しなかったの?と。政木さんの上役とかにも何も相談しなかったの?と。やっぱこの人サラリーマン向いてないよ!コミュニケーション能力皆無じゃん!ハルトくんなかなか飛ばしてたわ。さすがだわ。
 
そしてそこら辺のヤバめの指示を出していたのが全部政木さんであることも判明。うん、知ってた。さすがに感づいてた。しかし政木さんは予想の斜め上を行きますよ。ハルトくんのお母さん(涼子ママ)の元上司であることが判明。というか涼子ママを好きだったことが判明。そして涼子ママに執着するあまり、彼女の研究をそのまま息子のハルトくんにやらせるという超気持ち悪い思考を持っていたことが分かります。うわーこれは気持ち悪い。もうこの人立派な如月家のストカーだよ。警察に相談したほうがいいよ。それかお祓いした方がいいよ。
いや、あまりに政木さんがハルトくんに執着するからさ、これはもしや、おっさんずラブ的な展開?男と男を取り合うことになるの!?(混乱)と一瞬思ったんだけどね。そんな訳ないよね。というか恋愛シミュレーションゲームにその展開不要だよね。
 
こんな感じでハルトくんのメンタルはズタボロです。自分の研究もキモい目的に利用されてたし、死んだお母さんを好きなキモい男が現れるし、データを消すという結構アレなこと自らしちゃってたし。主人公が唯一心の支えだと言います。まぁそりゃそうでしょうね。そしてこの辺りから、さらーっと下の名前で呼ばれます。一応主人公の名前まじめにつけておいて良かった。しかしなぜこの自然な感じが対主人公にしか発揮できないのだろう。悔やまれますね。会社でもこれくらいコミュニケーションがとれていれば。。
ただ彼はここを出られたとしても、どうやってこの先生きていけば良いか展望が持てない様子。田舎で植物でも育てて生きようかな、という現実逃避の典型みたいなことを言い出します。まぁ分かるけどね。私も3日に1回は思うよ、それ。
 
ここでハルトくんの幼少期の思い出の場所、風吹き岬を主人公が発見します。島の東の外れにあるみたいですね。そしてその風景から思い出の女の子とのエピソードを思い出します。どうやら木から落ちそうになった女の子を助けられなかったことを悔やんでいる様子。(※でも怪我程度で済んだ様子)いやぁ良かったよ女の子が死んでなくて。この女の子はどう考えても主人公のことなのですが、なんかハルトくんのこれまでの話っぷりがもう亡くなっているみたいだったかったからさ。まさかね、と思っていたのですよ。主人公はもしかして、シックスセンス的なアレなのかと。
しかし亡くなっている訳でもないし、そこまでハルトくんが責任感じなくても良いと思うけどね。やっぱり好きな女の子を助けられないって、小さな男の子的にはショックなことなのかな。まぁそんな感じで、過去をめっっちゃ引きずってるハルトくんを見て、主人公もどん引きしたり、、はせず、彼の中にはまだその女の子がいるんだわ。自分には何をしてあげられるだろう、と考えるわけです。この主人公ほんとに性格いいよね。健気すぎる。
今まではハルトくんの記憶を取り戻すために頑張っていた主人公ですが、もし彼の記憶が全て戻ったら自分は必要無くなるのではないか。自分にできることは何もないのではないか、と怖れるようになります。これって少し前のハルトくんが感じていた不安とすごく似ていて、主人公はハルトくんの気持ちを追体験しているような感じなのですね。彼の気持ちとシンクロするというか。これって普通にすごくいいシナリオだなって思います。個人的には押せ押せの主人公よりこんな感じで悩んだりする方が共感できて好きでした。
 
あと記録しておくとすると、貰った石はローズクォーツでした。もういいんだ。私これしか貰えないからもういいんだ。
その他だとBGMがこの章の途中から華やかな感じになります。島の話題も恋愛絡みのものが増えて、本編がシリアスな分ラインとかで結構癒やされる感じですね。
さぁ次で最終章です。物語が良すぎて終わるのが嫌ですが、見届けていきましょう。