囚われのパルマの記録

携帯ゲーム「囚われのパルマ」の感想を記録しています。

⑤パルマ/ハルト編 第四章「ハルトくんがなんかお母さんに見えてきた」

前章からものすごく素直になったハルトくん。人間らしくなって良かったねとほっこりする暇もなく、重めの過去が次々明らかになってきます。ハルトくんの過去話は普通に重い。子どもの頃から人の心が見えて孤独な上、ご両親亡くなってるし、悪い人に利用されるし、記憶まで失ってるんですからね。不幸すぎるでしょ。
 
この章のハルトくんはなんだろうね、優しすぎてなんかもうお母さんみたいに見えました。いや、たぶん乙女的にはキュンキュンするポイントなんだと思うけど、私の感性がアレなんだきっと。
今までは野生動物の子どもみたいな感じで、なんとか人間界に馴染ませてあげなきゃ!みたいな感じだったのですが、この章からのハルトくんはむしろ精神的に主人公より大人と言うか、優しさで包み込んでくれると言いますか。ずーっと気遣って寄り添ってくれるんですよ。なんかもうグレートマザーって感じでした。生きとし生けるもの全ての母みたいな。キャラクターで言うとナウシカみたいな?あんな感じ。私の感性おかしいのかな?
 
ハルトくんがご両親のことを思い出すくだりは、このゲームで一番泣いたところです。記憶を思い出すことに前向きになるきっかけのひとつになった優しい両親の記憶。主人公もこの章までずっと、早く思い出せるといいねと励まし続けてきました。それが、実際に思い出してみれば、だいぶ前に事故で亡くなっていたという。辛い。記憶を思い出すことは良いことばかりじゃなくて、本当は思い出したくないような辛い記憶も受け止めなければいけないのですね。
その事実にショックを受ける主人公にハルトくんは言います。「まるで対岸の景色を眺めているようで不思議と悲しくない。君は自分の相談員だけど、こちらの過去にまで心を痛める必要はない」と。泣くでしょ、こんなこと言われたらさ。しかもガラス越しにデコピンして主人公を励まそうとまでしてくれます。いやいや、泣くでしょ。優しすぎるでしょ。どう考えても本人が一番辛いはずなのにさ、どうしてこんなに他人に優しくなれるのだろう。もし自分がハルトくんの立場だったら、正直相談員どころではないというか、むしろこっちを心配してくれよ、さぁさぁ。みたいなウザいセリフ連発しちゃうよ。なにこの精神の完成度。
 
両親の死を思い出したことで、その周辺の記憶も少しずつ思い出していくハルトくん。事故当時、様子のおかしかった人も周囲に結構いたようです。これは怪しいですね。いやしかし、そんなことより、面会に行く途中雨に濡れてしまった主人公に熱があるのではと心配したハルトくんが、ガラス越しにおでこで熱を計ってくれるイベントがあります。まず計れるわけがない!と即思ったことは置いておきましょう。ここでこのアクションに至った理由がさ、お母さんが昔よくこうしてくれたからって言うんですよ。もうこちらを泣かせにかかってるよね。涙が止まらないよ。ハルトくんの優しさはいちいち心に染みる。前も書きましたが、ハルトくんの優しさって、好きだからとか女の子だからとか、そういう理由じゃない感じなんですよ。人として優しいというか、たぶん子ども相手でも全く同じことしてあげるんだろうなぁという。ほらね、お母さんでしょ?まぁ少し照れて顔が赤くなったり、主人公を意識している感じもしてくるのですが。
 
そして章の後半では明らかに怪しいおじさんこと政木さん登場です。どう見ても怪しく、そして最後まで嫌な感じだった政木さん。ハルトくんのことを知っている風なことを主人公に言います。早速ハルトくんに確認する主人公ですが、彼はまだ思い出せない様子。
ところで、この面会で「私に会うのが待ち遠しくなかったの?」という超強気な選択肢を選ぶと、ハルトくんが「そりゃ待ち遠しかったよ。これでいい?」と照れながら返してくれます。ねぇこれで付き合ってない事ってあるんですか?ないでしょ?これはもうもう付き合ってるよ。告白とか無くてもさ。1周目は控えめな選択肢ばかり選んでいたので気付かなかったのですが、もうここら辺から全く気持ちを隠す気ないんですね、ハルトくんは。やっぱり彼は破壊力あるわ。
 
この章の最後の方で、ハルトくんが元シーハイブの研究員だったことが明かされます。自分がそんな大手製薬会社の会社員?と驚くハルトくん。うん、私も正直ちょっと驚いたぞ。サラリーマンとか絶対無理そうだと思ってたからさ。どうやってコミュニケーションとってたんだだろう。疑問だ。しかもこれは看守さん情報かな?アメリカのなんかすごい大学で研究してたという情報まで出てきます。え、ハルトくんが?あの自己主張の国アメリカで?研究を?意外すぎて言葉にならないよ!性格的な問題なんてどうにでもなるくらいの超天才学生だったのかな?うーんなんか設定が盛られすぎてよく分かんなくなってきたけど、とにかくスーパーハイスペックなんだねハルトくんは。
 
まぁそんな感じで、この章ではハルトくんがグレートマザーであり、かつスーパーハイスペックであることが分かりましたね。なんかもう凄すぎてよく分からなくなってきたけど、とにかく優しくて良い子であることは確かなので。そんなハルトくんをもう少し見守っていきましょう!